家にはざっと50枚以上、着物があったけれど
保管するには場所をとる・・・
大部分は義母の持ち物で、あとはもらったもの
全部持っておいて娘に譲ってもいいのだけれど、全部あっても困るだろう
茶道や着付けで生きていかないかぎり、絶対負の財産になる
あるとき思い切って処分した
残したものは、少なくとも私は着るだろうと思うもののみ
それでもあとからあとから、人は着物を譲ってくれる
1枚しかなかった夏用着物も、夏用帯も、いまはそこそこ色が揃っているから不思議だ
自分で購入した着物は1枚もない
浴衣が1枚と、足袋などの小物のみ
着物はもちろん、帯、小物、それぞれ高い
着物を着るにはお金がかかると実感する
着物を洗いに出すだけで数千円、シミ取りが数千円・・・
私は着物タンスを譲ってもらったけれど(それも府中家具の!)
これがなかったらどうしていたのだろう
今日は年内最後の茶道の稽古で・・・
薄紫の訪問着を着た
今年亡くなった白方先生のお母様のもので、茶道の先生であったそうだ
お母様も誰かから譲られたのだとしたら、私で3代目になる
先生が大量に持ってこられた着物は、一度は他の人の手に渡るが、
私が気に入っていたからと、これまた厚意で譲ってもらった
偶然にも紋が私の実家のものだったから、私のところへ行くべきだと知人が持ってきてくれた
白方先生が置いていった水差しもある
白方先生とはひょんなことから出会い、少しだけ交流したけれど
80歳を過ぎても好きなことを楽しみ、突然旅立ってしまったのだそう
私もそう遠くない日に白方先生に会えるであろうから、
そのときはこの着物を着て旅立とうか
エンディングノートにそう記しておこう
着物は1枚も購入したことがないし、これからも買わなくてよさそうだが
着物を着るということは、それぞれの思いを受け継ぎまとっていること
からだに巻き付ける装いは
大切なものをぎゅっと受けてめていますよということ
改めて着物を着られるようになってよかったと思う
白市の神社にて
手水鉢の中の師走