稲田さんの自宅のある公民館で開催された講演会
片道1時間かけて行ったかいあって、素晴らしい時間でした・・・
もともと本が好きで、高校時代にはルーズリーフに改行もしない小説を書いたそう
自分が主人公で、「誰にも見せたくない」話だそうです笑
大学時代は純文学を書いて一度応募し、それで満足していたのだとか
その後、北方謙三「三国志」に影響を受け、吉川英治、井上靖、藤沢周平の著書を読破
時代小説を書いて投稿したところ二次選考に残り、「時代小説のほうがいいのか?」と思ったのだそう
次なる挑戦が文藝春秋の文学賞の三次選考に残り、さらに講談社の文学賞で最終選考に!
「いつか作家になれる」という手ごたえを感じたそう(うらやましーー)
そのとき、30歳
いつか作家になれるという手ごたえと同時に、「小説家として生きていけるのか」「ゴールの先が見えて、有名作家と同じ土俵で戦えるのか」と思い、一度作家を断念したのだそうです
(えーーーー!!!信じられない!その域にたどり着いた人だけが感じる葛藤でしょうね)
そんな稲田さんを揺り動かす事態が・・・
県内に甚大な被害を与えた「平成26年8月豪雨」でした・・・
親友、心友というべき人を失い、「今ある生活を大切にしよう」と誓った稲田さん
「あきらめた夢を追いかけてもいいのでは?」
「友人は消えても、友人との思い出を残すこと、それ自体は消えない」
公務員としての仕事を辞し、安芸高田市国際交流協会の仕事に転職
自由になった時間を小説の執筆にあてることに・・・
新しい職場の仕事で訪れた島根県雲南市の光景が、「駆ける」につながったそうです
稲田さんの作品が誕生した背景に、いろんなことがあったのだと知りました
受賞の電話、授賞式の話、執筆の談話、広島本大賞の受賞、北方謙三に「オレを引退させるらしいな」とささやかれた逸話・・・笑
この日この場でしか聞けない話が盛りだくさんでした!!
直木賞をとって、それでもまたこの場所で講演してください
次回作も期待しています☆